重曹は、料理や掃除、洗濯と幅広く使える万能アイテム。洗濯に重曹を使うと、生乾きなど、洗濯物の嫌な臭いを取ってくれると聞いたことがあると思いますが、どんな風に使うと、より効果を得られるのか、ご存じですか。今回は洗濯に重曹を使うことで得られる効果や洗い方のコツ、重曹を使うメリット・デメリット、重曹とクエン酸のダブル使いのテクニックなどを紹介します。部屋干しの嫌な臭いで悩んでいる方は必見です。
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重曹とは
重曹とは、「重炭酸曹達(ソーダ)」の略語で、ベーキングパウダー(ふくらし粉)の主成分としても知られています。食塩と水、二酸化炭素が原料の弱アルカリ性物質で、化学名は「炭酸水素ナトリウム」。ドラッグストアや100円ショップなどで気軽に手に入る、お財布に優しい重曹ですが、ひと昔前に重曹が一大ブームになったのを覚えている方もいるかもしれません。
人体に無害な重曹は、食用の添加物や医薬品にも使われており、純度によって食用、医療用、工業用に分かれています。洗濯や掃除に使われるのは工業用の重曹です。工業用の重曹は食用のものより純度が低く、安く購入できますが、食用として使うのは避けてください。
重曹は、食用と掃除用で値段が3倍ぐらい違うため、使い分けるのがおすすめです。ただし、小さなお子さまやお年寄りがいるご家庭で、安全により配慮している方は、食用の重曹を掃除用として使っても心配ありません。
洗濯に重曹を使用することによる効果
重曹を使って洗濯すると、以下の三つの効果が得られます。
- 消臭効果が得られる
- 油汚れを落とす
- 柔軟剤の代わりになる
部屋干しの臭いが気になる、汚れが落ちない、衣類がペシャンコ、といったお悩みがある方はぜひ、重曹で洗濯してみてください。
消臭効果が得られる
重曹は弱アルカリ性のため、タンパク質を分解して酸を中和するため、汗や皮脂汚れが原因の嫌な臭いをなくす働きがあります。
重曹は部屋干しした際の「部屋干し臭」や「生乾き臭」にも効果的です。部屋干し臭や生乾き臭などの臭いは、雑菌が繁殖することで発生します。菌が繁殖する理由として、汗や皮脂汚れがしっかり落ちていない、水分を含んだ洗濯物をすぐに干さないで放置する、ことなどが原因として挙げられます。
重曹は、臭いを中和する作用だけでなく、菌の繁殖を抑える働きもあるため、消臭効果が得られます。
油汚れを落とす
重曹は、油汚れを落とすことにも効果を発揮します。衣類の皮脂汚れは、放っておくと黄ばみの原因となります。
重曹はもともと弱アルカリ性ですが、熱を加えることでアルカリ度数が上昇するという、面白い性質があります。皮脂汚れが落ちることで、白い衣類はさらに白く、色・柄物は色鮮やかに仕上がります。重曹を使って皮脂汚れをスッキリ落としましょう。
柔軟剤の代わりになる
洗濯に重曹を使うと、衣類をふんわり仕上げる効果や静電気を抑える効果があるため、柔軟剤の代わりになります。
重曹は、衣類の繊維や水質を柔らかくするため、天然の柔軟剤と呼ばれています。無臭で安全な重曹は、柔軟剤の香りが苦手な方にもおすすめです。洗濯のすすぎのときに、重曹を加えると、衣類がさらにふわふわに仕上がります。
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生乾きの臭いを防ぐための重曹を使った洗濯方法
重曹を使うことで、洗濯物の生乾き臭、部屋干し臭の嫌な臭いを防ぐことができます。嫌な臭いを防ぐための重曹を使った効果的な洗濯方法を紹介します。洗濯物が臭わないようにするためには、ちょっとしたコツがあるので、ポイントを押えておきましょう。
重曹の効果を得るための洗濯のポイント
重曹の効果を得るための洗濯のポイントは以下の通りです。
- 40℃前後のぬるま湯を使う
- 重曹と洗剤は混ぜないで使う
- 重曹だけで洗わない
- 適量を守る
重曹で洗濯する際は、必ず40℃前後のぬるま湯を使います。重曹は、水には溶けにくい性質があるため、水で洗濯すると、溶け残った重曹が衣類に白く付着する、洗濯機のホースを詰まらせる、といったトラブルの原因になることもあります。
逆に熱すぎるお湯に重曹を入れて洗濯すると、衣類の生地を傷めてしまうことになります。生乾き臭に効果を得たい方は、40℃前後のぬるま湯を使いましょう。
重曹と洗剤で洗濯するのですが、混ぜないで、適量を守って使ってください。より効果を得ようと、重曹の量を増やしても洗浄力は変わりません。重曹だけの洗濯は、洗浄力あまり高くないため、おすすめしません。
重曹を使った洗い方
生乾きの臭いを防ぐための重曹を使った洗濯方法の手順は以下の通りです。
- 洗濯機に40℃のぬるま湯をはる
- お湯10Lにつき、大さじ1杯分の重曹を入れる
- 洗濯物を入れて、いつも通りの洗剤の量で洗濯する
- 洗濯が終わったら、すぐ干す
生乾き臭いを防ぐための洗い方のポイントは、重曹と洗濯物を入れる順番と、重曹はお湯の量で判断する点です。生乾きの臭いは、洗濯機にずっと入れっぱなしにすることも原因の一つです。洗濯終了後、洗濯物をすぐ干してください。
重曹を使ったつけおき方法
衣類に付いてしまった頑固な汚れや黄ばみを取るには、重曹を使ったつけおきする方法を試してみましょう。
重曹を使ったつけおき方法で洗うと、皮脂汚れや黄ばみが簡単に浮いて落とせます。ワイシャツの襟の黄ばみ、口紅などのメイク汚れがある洋服に有効です。
つけおきする前に、重曹と水を練り、食器用洗剤(中性洗剤)を少量混ぜて「重曹ペースト」を作ってから、つけおきスタートです。手順は以下の通りです。
- 重曹ペーストを黄ばみの気になる部分に塗る
- 5~10分程度おいて、なじませる
- 40℃ぐらいのぬるま湯を洗面器に入れる(衣類が浸せるくらい)
- 衣類を入れて、30分~1時間程度つけおきする
- 汚れが浮き、水の色が変わってくるまで待つ
- 軽くすすぎ、いつも通り洗濯機で洗濯する
黄ばみは、汗や皮脂汚れが繊維の奥まで入り込んでます。重曹ペーストを塗り込み、ぬるま湯に入れて、つけおきすることで繊維の奥にこびり付いた汚れを浮かしてくれます。
汚れが浮き出てくると、水の色が変わります。衣類全体に黄ばみがある、頑固な汚れがある場合は、つけおきした後、洗濯機でいつも通り洗濯してください。
重曹を使った洗濯の注意点
重曹を使った洗濯には注意点やデメリットがあるので注意が必要です。注意点やデメリットは以下の通りです。
- 重曹が使えない洗濯機がある
- 色落ちすることがある
- デリケート素材は避ける
重曹が使えない洗濯機がある
重曹は肌への刺激が少ない万能アイテムですが、ドラム式洗濯機に重曹を直接入れないようにしてください。重曹は水に溶けにくく、粒子が細かいのが特徴です。
水に溶けなかった重曹が排水ホースに詰まり、洗濯機の水漏れを引き起こすほか、センサーの故障の原因につながります。
色落ちすることがある
色柄物の衣類に重曹を使うと、色落ちや色移りすることがあります。まず、目立たないところで試してから使うのがおすすめです。
中でも、麻などの天然素材や、デニムには細心の注意が必要です。
デリケート素材は避ける
デリケート素材の洗濯には、重曹を使う方法は避けた方が無難です。ウールやシルク、麻などの衣類に使うと、変色の原因となります。
さらに重曹の細かい粒子がデリケート素材の繊維に入り込むと、生地を傷めてしまいます。
重曹+クエン酸の組み合わせもおすすめ!
重曹を使った洗濯で効果が実感できないときは、重曹とクエン酸を組み合わせた洗濯をしてみてはいかがでしょう。汗や皮脂汚れなどの酸性の汚れには、弱アルカリ性の重曹が効果を発揮する一方で、アルカリ性の汚れにはクエン酸が有効です。
さらにクエン酸には雑菌の繁殖を抑える効果もあるため、重曹と組み合わせることで、相乗効果が期待できます。クエン酸と重曹が混ざると化学反応を起こし、二酸化炭素の泡が発生します。この泡が繊維の奥底までしみ込んだ、頑固な汚れを浮き出してくれます。
頑固な汚れが重曹だけで落ちなかった、黄ばみや染みをもっと落としたい、といった場合にお試しください。
クエン酸水は、スプレーボトルに水200mlにクエン酸小さじ1を入れて混ぜ合わせて作ります。重曹とクエン酸を組み合わせた洗濯方法の手順は以下の通りです。
- 重曹を水で溶き、ペースト状にする
- 黄ばみや染みにペーストを塗り、もみ込む(歯ブラシでなじませるのも可)
- クエン酸水をスプレーする
- 15~20分そのまま放置する
- 洗濯機に入れて洗濯する
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まとめ
重曹を使って洗濯すると、洗浄力や消臭力がアップするだけでなく、柔軟剤の代わりにもなるため、衣類をふんわり仕上げることが可能です。頑固な黄ばみや染みには、クエン酸とのダブル使いでさらに効果がアップします。しかし、重曹を使う場合には必ず40℃前後のぬるま湯を使わないと効果が得られないことは知っておいてください。重曹で賢くエコクリーニングを行いましょう。