真綿(まわた)布団は、厳選された絹(シルク)から作られる日本の伝統的な布団。天然素材で肌に優しく、優れた性能を持ち、真綿布団で寝るだけで健康になれるといわれているくらいです。しかし、素材の特徴やお手入れ方法が分からない、という声もたくさん聞こえてきます。そこで今回は、真綿布団の特徴、お手入れ方法、どうしても洗いたい場合の対処方法について紹介します。
真綿布団の特徴
真綿布団は、綿(めん)という文字が入っているので、木綿(コットン)だと勘違いする人もいるかもしれません。真綿布団とは、中綿と側生地にシルクが使われています。
真綿布団のメリットは、保湿性・通気性の高さが挙げられます。何層にも重なった中綿は空気をたくさん含み、優れた保湿性と通気性を兼ね備えています。
蚕(カイコ)から作られるシルクは、たんぱく質であるセリシンが含まれており、肌に優しく、美容効果もあります。
真綿布団は、綿布団の約1.5倍の吸湿発散性があり蒸れにくく、サラサラ状態が長持ちします。またホコリも出にくいため、アレルギーに悩む人や汗っかきにもピッタリです。
肌に吸い付くような滑らかさとフィット感は冷たい空気が入るのを防いでくれるので、寝冷え対策にも有効です。
一方、真綿布団は基本的に水洗いできない、打ち直しもできない、値段が高い、などがデメリットといえるでしょう。
絹布団とのちがい
真綿布団に使われるシルクは、熱水などで処理したくず繭(まゆ)や玉繭(たままゆ)を一本一本手で引き伸ばし、シート状にしたものを何層も重ねて作ります。積層されたシルクを「わた」と呼び真綿布団となるのです。国産真綿100%の布団だと、30万円以上になるものもあります。国内で有名なのはは、滋賀県の近江真綿、福島県の入金(イリキン〉真綿があります。
絹布団は、くず繭や玉繭以外のシルクで作られた布団のことです。絹織物などを作る際に「綿わた」と呼ばれる不要となったシルクで作られています。真綿布団のように、糸を引き伸ばして積層するわけではないので、絹布団の糸の長さは真綿布団と比べると短いです。
原材料は同じシルクですが、製造工程も、使用されている糸の品質も全く異なります。
真綿布団はコインランドリーやクリーニングはNG
真綿布団は、コインランドリーやクリーニングの丸洗いはできるのでしょうか羽毛布団はコインランドリーでも洗うことができるので、真綿布団もできるのではと思ってしまいがちですが、真綿布団はコインランドリーで水洗いできません。
クリーニングで丸洗いをお願いしても、断られることが多いでしょう。
真綿布団がコインランドリーやクリーニングで洗えない理由
真綿布団がコインランドリーやクリーニングで洗えない理由は、真綿は水に弱く、水で洗うと型崩れを起こしたり、縮んだりするからです。
羽毛布団や綿布団は中綿がへたっても打ち直しができますが、真綿布団は型崩れを起こすと打ち直しできません。さらに真綿布団を洗うには高度かつ繊細な技術が必要です。
真綿布団のクリーニングならラクリがおすすめ
- ふとんを傷けないよう中性洗剤を使用し温水で丸洗いが可能
- 人生地や中綿を傷けないよう漂白剤・溶剤は無使用
- 一定の品質を保つため、ふとん専用洗濯機で洗浄
- 人体の悪影響を防ぐため薬剤は無使用
ラクリの布団クリーニングはふとんの中の汚れまで溶かし出す温水でつけこみ洗いが可能です。
また他の業者ではダニや雑菌を取り除くのに強い薬剤を使用するケースがありますが、ラクリでは人の体に悪影響がないようオーガニックの洗剤用使用しています。
小さな子どもが布団をなめてしまっても、オーガニック洗剤を使用しているので安心してクリーニングに出すことができます。
どうしても洗いたい場合は?
どうしても洗いたい場合は、信頼のできるクリーニング店や丸洗い専門のクリーニング店に相談してください。
真綿布団を洗うのはとても難しく、店側のリスクも大きいです。ただ、取り扱っているお店はかなり限られますが、全くないわけではありません。
真綿布団のお手入れ方法
真綿布団は季節を問わず、1年を通して使えます。吸湿性・放湿性に優れた布団ですが、毎日使っているとどうしても効果は衰えてくるものです。真綿布団の耐用年数は使用頻度や収納方法によって大きく影響されるものの、一般的に約5年といわれています。
仕立て直すことで、効果はよみがえるのですが、費用もそれなりにかかり、安くはないため、買い換えた方が良い場合もあることから、耐用年数の目安が表示されています。
真綿布団は約5年間、特別な場合を除き、水洗いをしなくても清潔な状態を保てます。5年も水洗いしないのは不潔と思う人もいるかもしれませんが、定期的なお手入れにより清潔に使うことができます。
真綿布団のお手入れ頻度
真綿布団を扱えるクリーニング店は限られるものの高度な技と豊富な経験持つクリーニング店は確かに存在します。クリーニングはドライクリーニングが基本となります。出す頻度は、通常の布団より回数が少なく、3年に1回で十分です。
真綿布団は他の布団より放湿性に優れているため雑菌やホコリがたまりにくく、日ごろのお手入れで十分対応できるからです。
目安となる耐用年数は約5年ですが、まだまだ使えそうな場合は、5年に1度ぐらいの割合で、真綿布団を取り扱う専門業者へクリーニングの依頼を検討するのも良いでしょう。
自宅での真綿布団のお手入れ方法
自宅でできる日ごろのお手入れのポイントを紹介します。水洗いはできませんが、お手入れ方法は難しくありません。
真綿布団は放湿性に優れているので、風通しの良い日陰に干すだけで十分です。屋外で干す場合は直射日光が当たると紫外線により生地が変色するため、必ずシーツやカバーをかけてください。月に1~2回、2∼3時間ぐらい干しましょう。15時ぐらいには取り込むようにしてください。
【自宅で真綿布団をお手入れするときのポイント】
- 天日干しNG
- 干すときに叩かない
- 保管時は防虫剤・防湿剤を使用
真綿布団は紫外線に弱いので、長時間日光に当てることは避けましょう。また布団を干す際に叩くと中綿が綿切れを起こし、劣化が早まります。
真綿は天然繊維のため、虫に食われる恐れがあります。保管するときは、専用布団袋に必ず防虫剤や防湿剤も一緒に入れましょう。
まとめ
真綿布団は寝るだけで健康になれる機能性に優れた布団です。水洗いできないものの、自宅で月1∼2回、風通しの良い場所で日陰干しするだけで、で清潔な状態と快適な寝心地を保てます。耐用年数は5年ですが、お手入れのポイントを押さえ正しい使い方をすれば、もっと長持ちするでしょう。どうしてもクリーニングに出す必要がある場合は、信頼できるお店に相談するのがおすすめです。
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