寒い冬に大活躍するファッションアイテムを多数取り扱うカナダグース。良質な素材や優れたデザイン性などから、高級ダウンブランドとして有名です。そんなカナダグースのアイテムは、きれいな状態をキープして長年愛用したいもの。そこで今回は、カナダグースのお手入れにぴったりのおすすめクリーニング店をご紹介しましょう。お店選びのポイントや、より長持ちさせるためのセルフお手入れ法も一緒にお届けします。
カナダグースってどんなブランド？
まずは、カナダグースがどんなブランドなのか、その歴史や代表的なアイテムなどをおさらいしましょう。
カナダグースの歴史をおさらい
カナダグースは、1957年にカナダ北東部にある都市、トロントで誕生した歴史ある高級ダウンブランドです。創業したばかりの頃は、「メトロスポーツウェア」というブランド名で、レインコートやウール素材のベスト、スノーモービルウェアといったアイテムをメインに製造販売していました。しかし、1970年代に大量生産が可能なダウン充填機を発明したことにより、登山用のパーカーや南極滞在用のパーカーなどを開発するようになります。そして、現代のような高級ダウンブランドへと成長しました。
カナダグースの代表的なアイテムは？
カナダグースの代表的なアイテムは、冬に大活躍するダウン。南極や登山といった厳しい環境を耐え抜くための機能性に優れたダウンを数多く開発しており、登山家や探検隊など、プロも多く愛用しています。カナダグースのダウンは、都会的な雰囲気と洗練されシルエットが特徴で、フードにほどよいボリューム感のファーをあしらっているデザインなどが定番です。ショートやロングといったように丈感にもバリエーションがあり、色柄も複数展開されています。
カナダグースのクリーニングは難しい？基本のお手入れ方法
機能性、デザイン性、ともに優れているカナダグースですが、ときにクリーニングが難しいと言われることもあります。ここでは、カナダグースのクリーングが難しいと言われる理由やクリーニングの失敗例、基本的なお手入れ方法をご紹介していきましょう。
カナダグースのクリーニングが難しい理由は？
カナダグースのダウンは、撥水性と耐久性に優れた良質な生地を使用しています。そのためクリーニングの溶剤が染み込みにくく乾きにくい特徴があり、シミが発生しやすいためお手入れが難しいのです。また、ダウンの要とも言える羽毛のボリュームを残したままクリーニングするには、高い技術が必要。他にも、デザイン性に優れているぶん型崩れしやすい、フードに使用されているコヨーテのファーは取り扱いが難しい、といったこともお手入れが難しいと言われる理由のひとつです。これらのことから、クリーニング店によってはお手入れを断られるケースもあります。
カナダグースのクリーニングで発生しやすい失敗例
カナダグースのダウンは、クリーニングから戻ってきた際に、際つきや白化といったトラブルが発生するケースがあります。際つきは、目の詰まった高品質な生地を使用しているため、クリーニング溶剤が残ってしまい、キルティングに沿ってシミになってしまう失敗例です。また、白化は、襟部分や袖、ポケットの入り口付近などが部分的に白くなる現象を指します。カナダグースなどのダウン製品によく起こる現象で、着用回数が多ければ多いほど起こりやすいのだとか。この白化、実はクリーニングの影響ではなく、着用している際に擦れたことが原因であることがほとんどで、擦れた部分がもろくなっており、その結果クリーニングの刺激で白くなるのです。クリーニング店の中には、白化を修繕するメニューを用意している場合もあるので、気になる場合はチェックしてみてください。
基本のお手入れはプロにお任せ
高品質でデリケートなカナダグースのダウンは、セルフでクリーニングするのではなく、型崩れやダウンのボリューム感などを維持するため、プロのクリーンニグ店に任せるのがおすすめです。きちんとプロにお願いすることで、専用の溶剤や技術を使って、正しくクリーニングしてもらうことができます。正しい方法でクリーニングすることで、きれいな状態をキープし、長く着られるでしょう。
カナダグースをクリーニングに出す際のお店選びのコツ
カナダグースをクリーニングに出す際、どんなお店を選べば失敗なくきれいな状態で帰ってくるのか気になっている方も多いでしょう。そこで、カナダグースをクリーニングに出す際の上手なお店選びのコツをご紹介します。
カナダグースのクリーニング実績を確認
カナダグースのアイテムをクリーニングに出す際は、できるだけ実績の多いお店を選ぶのがコツです。なかでも、ダウンクリーニングに適している、まるごと水で洗うウェットクリーニングを導入している、ダウンに適した溶剤を使用している、といった点をクリアしているお店を選ぶといいでしょう。これらのチェック項目は、公式サイトや店頭で確認できるので、カナダグースのアイテムをクリーニングに出す前にしっかり確認してみてください。
高級ダウン専用のコースの有無をチェック
お店によっては、高級衣類や高級ダウンの専用コースを設けているところもあります。こういった専門的なコースがあるお店は、それぞれの衣類にあったやり方や、適した溶剤を使用してクリーニングしてくれることがほとんどなため、信頼度が高め。料金表などを参考に確認するとわかる項目です。わかりにくい場合はメールや電話で問い合わせて、しっかり確認しましょう。
きちんと溶剤管理を行っているかもポイント
適切な溶剤を使用していないとダウンのボリューム感が損なわれてしまうため、溶剤管理をしっかり行っているお店を選びましょう。この溶剤管理の徹底についてチェックするのはなかなか難しいことですが、以前クリーニングに出した衣類で判断することができます。過去にクリーニングに出して戻ってきた際に、衣類から異臭がしていなかったか、黒ずんでいなかったか、などを思い出してみてください。異臭や黒ずみがある状態で戻ってきていた場合は溶剤管理が徹底されていない可能性が高いお店なので、他のクリーニング店に出したほうがよいでしょう。
修理、補修に対応しているか確認
ただクリーニングだけしてもらうよりも、より長くきれいに着るためには、修理修繕ができるクリーニング店を選ぶのがおすすめです。修理修繕が可能なお店は、高い技術を持っている可能性が高く、信頼度が高め。また、万が一白化などのトラブルが発生した場合でも丁寧に対応してもらえる可能性があり、比較的安心してクリーニングに出せるでしょう。
カナダグースのクリーニングができるおすすめ店5選
ではさっそく、カナダグースのクリーングができるおすすめのお店を5つご紹介しましょう。それぞれのお店の特徴や料金などの詳細も一緒にお届けします。
ラクリ
宅配クリーニング「ラクリ」は、衣類から布団まで幅広いアイテムのクリーニングが可能なサービスです。5点10点といったように、まとまった数の衣類を専用の集荷バッグに詰めて送るとクリーニングして返却してもらえます。セット枚数が増えても減っても金額が変わらない、一定料金で設定されているのが特徴的です。国家資格を持つプロのクリーニング師が、洋服を丁寧に仕分けして、それぞれにあった方法できれいにしてくれるため、カナダグースのお手入れ先としてもおすすめ。また、シーズンオフにかさばりがちなダウンなどを最大10か月間保管してくれる嬉しいサービスもあります。
| 本社本拠地 | 奈良県橿原市忌部町164-6 |
| 申し込み方法 | 公式サイトより注文 |
| ダウンコート料金 | 1点当たり3,300円（注文時はセット注文のため料金が異なる） |
| 宅配 | 日本全国対応可能 |
クリーニングカラキヤ
「クリーニングカラキヤ」は、1909年創業の老舗クリーニング店です。東京都港区にある実店舗での申し込みはもちろん、宅配でのクリーニングにも対応しています。カナダグース専用のクリーニングメニューが設けられており、信頼度と技術の高さがうかがえる人気店。ひとつひとつ、風合いを見ながら丁寧に仕上げてくれるため、大切なカナダグースのお手入れにはうってつけと言っても過言ではありません。また、追加料金なしで、撥水加工や脱臭加工をしてもらえるのも魅力的なポイントです。
| 本社本拠地 | 東京都港区高輪2-7-8 |
| 申し込み方法 | 店頭注文／公式サイトより注文 |
| ダウンコート料金 | ジャケットタイプ5,720円～/コートタイプ8,140円～ |
| 宅配 | 日本全国対応可能 |
リナビス
「リナビス」は、衣類をはじめ革製品やブランド品まで対応可能な宅配専門のクリーニング店です。スーツや毛皮といった単品での専用コースがある他、3点や5点といったように、まとめて衣類をクリーニングに出せる仕組みもあるため便利。また、最大で20点の衣類を1年間まで保管してもらうことが可能な保管サービスや、ボタン修理やほつれの修正など、衣類のメンテナンス専用のコースもあるため、さまざまなシーンで利用したくなるお店です。ベテラン職人が多数在籍しており、カナダグースのダウンもきれいにクリーニングしてくれるでしょう。
| 本社本拠地 | 兵庫県西脇市和田町75 |
| 申し込み方法 | 公式サイトより注文 |
| ダウンコート料金 | 1点あたり1,089円～（衣類20点コースの場合） |
| 宅配 | 日本全国対応可能 |
ワードローブトリートメント
「ワードローブトリートメント」は、預かった衣類1着1着に合わせた洗い方を選んでクリーニングを行う、オーダーメイドタイプのお店。多くのファッションブランドから認められている高品質なクリーニングが自慢です。一般的にオプションとして料金が発生するシミ抜きも、比較的簡単に取れた場合は、追加料金不要という太っ腹なサービスも展開しています。バッグや革製品のリメイク技術を持っている他、購入した際の美しい形に近づけるシルエット復元仕上げなど、さまざまな悩みを解決へと導いてくれるお店です。
| 本社本拠地 | 福井県福井市板垣3丁目1323番地 |
| 申し込み方法 | 店頭注文/公式サイトより注文 |
| ダウンコート料金 | ダウンコート10,230円/ダウンベスト6,490円 |
| 宅配 | 日本全国対応可能 |
キレイナ
「キレイナ」は、高級ブランドや特殊素材の衣類をはじめ、クリーニングに出してもきれいにならなかった衣類や、他のクリーニング店で断られた衣類などにも対応してくれるお店です。ブランドや素材、デザインなどに合わせたクリーニング方法を選んできれいにする、オーダークリーニングを採用しています。染み抜きや黄ばみ処理、カビの除去など、洋服をよみがえらせる技術も高いと評判です。繊細な素材を使用しているカナダグースのアイテムをはじめ、ウェディングドレスや舞台衣装といった特殊なアイテムまでクリーニングできます。
| 本社本拠地 | 兵庫県尼崎市下坂部3丁目17-5 |
| 申し込み方法 | 公式サイトより注文 |
| ダウンコート料金 | ダウンベスト5,500円/ダウンジャケット8,800円/ダウンコート9,900円 |
| 宅配 | 日本全国対応可能 |
カナダグースのクリーニング料金相場と頻度
先ほどご紹介したお店ごとの料金を参考に、カナダグースのアイテムをクリーニングに出した際の料金相場をご紹介します。また、カナダグースをクリーニングに出す際に知っておきたい、おすすめのクリーニング頻度も併せてお届けしましょう。
カナダグースのクリーニング料金相場
カナダグースをクリーニングに出した際の料金は、1,000～10,000円程度が相場。1着からクリーニングしてくれる場合もあれば、ある程度まとまった数をクリーニングに出すことで1着当たりの料金が安くなるなど、料金設定には幅があります。また、ジャケットやコートといったように、身丈によっても料金が変わるケースが多いことも覚えておきましょう。お店ごとに異なるクリーニングの特徴や、染み抜きや保管サービスなどのオプション内容とその追加料金も確認して、自分に合ったお店を選びましょう。
カナダグースのクリーニング頻度
カナダグースのクリーニングは、1年に1回くらいの頻度がおすすめです。あまりにも頻繁にクリーニングに出すと、生地が傷み、劣化を進めてしまう場合があります。クリーニングに出すタイミングは、寒さが和らぎ、もうダウンが必要なくなったときがベター。クローゼットにしまう前にきれいにクリーニングして、またシーズンを迎えた際に気持ちよく着ることができるよう備えましょう。
自宅でできるカナダグースのお手入れ方法
カナダグースのお手入れは基本的にプロに任せるのがおすすめですが、よりきれいな状態をキープして愛用するには、セルフでのお手入れも欠かせません。そこで、自分でできるカナダグースのお手入れ方法をご紹介しておきましょう。
基本のお手入れ方法
カナダグースのアイテムは、普段から通気性のよい暗所に保管するのがおすすめです。その際、幅広のハンガーにかけて、スペースに余裕がある場所に保管すると、型崩れ防止になります。また、飲み物などをこぼしてもシミになりにくいよう、防水スプレーをかけておくのもよいでしょう。においが気になる際には、消臭スプレーを振りかけて陰干ししておくと快適に着ることができます。
しまう前にひと手間
着用後に脱いだダウンは湿気を帯びており、そのまますぐにしまうとカビが発生する場合があります。そのため、クローゼットに入れる前に陰干しをしてからしまいましょう。また、ダウン表面や襟、袖といった皮脂汚れが付きやすい場所は、丁寧にブラッシングしておくことも大切です。クローゼットに入れる前にこれらのひと手間を施して、きれいな状態をキープしてみてください。
オフシーズンを迎えた際の保管方法
オフシーズンには、クリーニングを済ませてからフードを外し、太めのハンガーにかけて湿気のない暗所で保管しましょう。その際、ダウンを汚れやほこりから守るために、通気性に優れた衣類カバーをかけておくのもポイントです。また、型崩れを防止するため、普段の保管方法と同様にスペースに余裕がある場所に保管しましょう。除湿剤や防虫剤も忘れずに入れておくと、よりきれいな状態がキープできるはずです。
まとめ
高級ダウンのカナダグースは、できるだけきれいに長く愛用するために、正しくお手入れしてくれるクリーニング店を選ぶことが大切です。ご紹介した選び方のコツを参考に、予算やオプションなども配慮して信頼できるお店を選びましょう。また、より良い状態をキープするべく、普段からのセルフお手入れも重要です。大切なカナダグースのダウンをいつまでも素敵に着るために、クリーニングとセルフでしっかりお手入れしましょう。
