スーツに生えたカビを自宅で落とす方法と注意点!スーツのカビを防止するポイントも紹介!

カビは悪臭や見た目の問題だけでなく、健康にも影響を及ぼす危険があることをご存知でしょうか。放置すると空気中に浮遊するカビの胞子や代謝物が体内に入り、気管支炎や肺炎を引き起こす恐れがあるため注意が必要です。

とくにスーツはカビの温床になりやすいため、発生した場合は早急な対応が重要です。本記事では、スーツについたカビを安全に落とす方法や、再発を防ぐための日頃のケアについて詳しく解説します。

スーツにカビが生えるのはなぜ?

 

カビは通常は土の中に生息していますが、カビの胞子は植物の種のように風に乗って飛んでいくため、空気中至る所に存在します。さらにカビの胞子は、栄養源・温度・水分・酸素・が揃うと大きく育ちカビが増殖します。

スーツの場合、主に以下のことが原因となってカビが生えやすくなります。

  • 皮脂や汗の汚れ
  • スーツの素材
  • 温度と湿度

参照元:株式会社微生物研究センター「カビの基礎知識」、東京都クリーニング生活衛生同業組合「カビの防止術

皮脂や汗の汚れ

カビはあらゆるものを栄養源としますが、人間の分泌物では、皮脂や汗、垢、フケのほか、タンパク質、炭水化物、アミノ酸、脂肪、糖分なども好みます。

スーツは1日中着ていることが多く、皮脂や汗などの汚れが付きやすい衣服です。スーツに付着する汚れはほぼ全てカビの成長を促す要因になると考えられるでしょう。こうした汚れを放っておくと、カビの温床となってしまうのです。

スーツの素材

スーツのカビの原因には、素材そのものが関係している場合があります。

革製品や綿、絹などの自然素材は、カビにとって理想的な栄養源となるため、特に注意が必要です。スーツで代表的な素材であるウールも例外ではなく、タンパク質や脂肪分を含むため、湿気や汚れが加わるとカビが発生しやすくなります。

こうした自然素材は湿度の高い環境で放置すると、カビが繊維に付着して広がりやすく、スーツが劣化してしまうこともあります。そのため、素材に適したメンテナンスや保管方法を心がけ、カビが成長する条件を取り除くことが重要です。

温度と湿度

スーツのカビは、湿度と温度が大きな原因となります。

カビが繁殖しやすい条件は湿度80%以上、温度20~30℃とされており、梅雨から夏にかけての気候は特に危険です。気温が低いとカビの活動はゆるやかになりますが、暖かい季節になると急激に活発化します。

さらに、湿度60%以上でも繁殖する種類のカビも存在するため、湿気がこもりやすいクローゼット内は注意が必要です。

自宅でスーツのカビを落とす際の確認ポイント

クリーニング店の選び方

自宅で洗濯を行う場合は、スーツに限らず必ず洗濯表示を確認するようにしましょう。スーツのカビ落としで特に注意してみておきたい洗濯表示は以下の通りです。

  • 水洗いができるか
  • 乾燥機・アイロンが使えるか
  • 漂白剤が使えるか

洗濯表示マークは度々更新されているため、ここで紹介した洗濯表示マーク以外のマークの記載がある場合には、各自で調べるようにしましょう。

水洗いができるか

自宅での水洗いができる素材であるかどうかをまずは確認しましょう。水洗いが可能な場合でも、手洗いに限られる場合や水温が細かくしていされていることもあります。

水洗いができないスーツの場合には、クリーニング店のドライクリーニングを利用しましょう。

家庭での洗濯に関するマーク

乾燥機・アイロンが使えるか

カビは高温に弱いという特徴もありため、スーツのカビ落としに乾燥機やアイロンを使用すると効果的です。

アイロンや乾燥機を使用する前に、使用できる生地であるかよく確認しましょう。無理に使用すると型崩れを起こしたり、生地を傷めることになるため、注意が必要です。

 

漂白剤が使えるか

スーツについたしつこいカビ汚れには漂白剤が必要になるケースがあります。

生地によっては漂白剤の種類まで細かく設定されているため、注意が必要です。頑固なカビの汚れがあるにも関わらず、漂白剤が使えない場合は、無理せずにクリーニング店に相談しましょう。

漂白剤に関する衣類の取扱表示

自宅でスーツのカビを落とす方法

スーツに生えるカビには、白カビと黒カビの2種類があります。カビの種類によって効果的な落とし方も異なります。

白いカビの落とし方

白カビは綿毛のように白く、ふわふわした見た目をしています。根は浅いので、比較的取り除きやすいカビと言えるでしょう。

白カビを落とすために必要なもの

  • マスク
  • 40℃程度のぬるま湯
  • 不要なタオル
  • アイロンもしくは乾燥機

白カビは比較的落としやすい汚れですが、体内に吸い込んでしまうと毒性が高い白カビも存在します。取り除く際には、マスクをするなどしっかり対策しましょう。

【白カビの落とし方】

  1. 40度程度のお湯にタオルをつけ固く絞る
  2. タオルでスーツのカビを軽く叩きながら落とす
  3. カビが生えていた部分に当て布をしてアイロン当てる(もしくは乾燥機にかける)

白カビは飛散しやすいため、たたき落とす際はベランダなど屋外で他の洗濯物などがない場所で行うようにしましょう。

黒いカビの落とし方

黒カビはスーツの繊維の奥まで根を張るやっかいなカビです。高温多湿な環境を好み、しっかりと根を張っているのが特徴です。払い落すことのできる白カビに対して、黒カビは漂白剤など洗浄力の強い洗剤が必要になります。

黒カビを落とすために必要なもの

  • 40℃程度のぬるま湯
  • 不要なタオル:2枚
  • 漂白剤(弱酸性がおすすめ)
  • アイロンもしくは乾燥機

漂白剤は弱酸性のものよりもアルカリ性の方が洗浄力は強いですが、スーツの生地を傷める可能性があるため、弱酸性のものから試す方が安全でしょう。

【黒カビの落とし方】

  1. 40℃程度のぬるま湯に漂白剤を入れ、タオル1をつけ固く絞る
  2. タオル1でスーツのカビを軽くたたきながら取り除いていく
  3. 水に浸したタオル2を固く絞り、同じ箇所をたたく
  4. 漂白剤がしっかりと取れるまでなくなるまで3を繰り返す
  5. カビが生えていた部分に当て布をしてアイロン当てる(もしくは乾燥機にかける)

黒カビは、生地の奥に張り巡らされた根まで死滅させない限り、何度も生えてくる可能性があります。完全に取れない場合や再発が心配な場合は、プロのクリーニングに出すことをおすすめします。

スーツのカビを予防するポイント

 

クリーニングでカビを根こそぎきれいにしても、日頃から予防をしておかなければ、またカビが生えてしまいます。

以下にスーツのカビの発生を防ぐ方法を紹介しますので、毎日のケアとして取り入れてみてください。

着用後はしっかり乾燥させる&ブラッシング

スーツは着用中に汗で湿気がこもりやすいため、カビや臭いを防ぐためにも、着用後はすぐにしまわず陰干しをし、しっかり乾燥させましょう。とくに梅雨時期や湿度の高い日には浴室乾燥機の利用もおすすめです。

またクローゼットにしまう前には、ブラッシングがおすすめです。スーツの繊維の奥深くに入り込んだ汚れやホコリを落としやすいでしょう。ブラッシングの際は上から下へ一定方向にブラッシングします。襟裏や肩周りなど汚れがたまりやすい箇所は、念入りに手入れしましょう。

クローゼット内は除湿する

カビは湿度の高い環境を好むため、クローゼット内はしっかりと除湿対策をしておく必要があります。

除湿剤やクローゼット専用の除湿器などを活用すると効率的に除湿できるでしょう。定期的に窓やクローゼットの扉をあけて適度な換気も忘れずに行いましょう。

クリーニング後のスーツを、ビニールカバーのまま保管している方もいるかもしれませんが、湿気が溜まりカビの原因となるため、カバーは外し通気性を確保することもポイントです。

汚れは早めに落とす

汚れはカビの栄養源となり、放置するとカビの繁殖を招く原因になります。とくに衣服に付着する汗や皮脂、食べこぼしなどは、タンパク質や糖分を含むため、カビが好む環境を作り出してしまいます。こうした汚れを放置せず、早めに取り除くことがカビ対策の基本です。

自宅で落とせる汚れは、本記事で紹介した方法で丁寧に処理しましょう。

油分を含む汚れや頑固なシミなどは、早めにクリーニングに出すことをおすすめします。時間が経つほど汚れは繊維に定着し落としにくくなるため、小さなシミであっても油断せず、できる限り早く対処しましょう。

衣替え時はクリーニングに出す

スーツを清潔に保つには、衣替えの時には必ずクリーニングに出すことが大切です。クローゼットで長期間保管する間に、汚れなどが残っているとカビが発生するリスクが高まります。

スーツをクリーニングに出す際には、上下セットで出すことで、生地の風合いや色味に差が出るのを防ぐことができます。また、クリーニング前には必ずポケットの中身を確認しましょう。小物や名刺などが残っていると、スーツを傷める恐れがあります。

スーツのクリーニングならLACURIがおすすめです。AUCURIでは職人が一つ一つの衣類を丁寧にチェックし、汚れや洋服の状態に最適な方法を選び、クリーニングします。高級ブランドのスーツであっても安心して預けることができるでしょう。

まとめ

スーツにカビが発生した場合は早めの対処が重要です。自宅でカビ落としを行う際は必ず洗濯表示を確認し、適切に対処しましょう。自宅で洗濯できない場合やカビ汚れが落ちない場合は、クリーニングに依頼するのがおすすめです。ただしクリーニングでせっかくきれいにしても、日頃のケアができていなければカビが再発生する可能性があります。意識的にケアを心がけましょう。

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